フッ素は身近なもの

フッ素は、食品などにも含まれている物質です。身近なもので言うと、お茶や味噌汁、清涼飲料水に含まれていることもあり、とても身近な存在なのです。フッ素は、大量に摂取すると中毒症状が現れると言われることがあります。ただし、日々のフッ素塗布は「摂取」ではないため、問題なく使用することが可能です。

フッ素塗布は1歳頃から可能

フッ素塗布は、乳歯が生え始める1歳頃から受けることができます。乳歯や永久歯の生えたての頃は特に吸収率が高く強い歯を作りやすいと言われているので、小児歯科医やかかりつけ医と相談しながら、できるだけ幼い頃から受けることをオススメします。

フッ素塗布の効果とは

フッ素塗布は、虫歯予防や歯にとって良い効果があると言われています。ですが、具体的に何がどう良い効果なのか、ご存じですか？

①歯の再石灰化を促進してくれる

フッ素には、歯の「再石灰化」を促進する効果があります。私たちの歯は、食事するたびに表面が溶かされています。ですが、それと同時に唾液の力で表面を修復しているのです。そこで、フッ素塗布によって再石灰化を促進すると歯の表面の修復を助けてくれることを期待できます。毎日しっかりと塗り込みましょう。

②歯を強くしてくれる

私たちの歯はとても硬いというイメージがあるかもしれません。ですが、乳歯はとても柔らかく溶けやすいため、虫歯になりやすく進行も早いと言われています。そこで、フッ素塗布をしっかり行っておけば、歯質が強化されて溶けにくい歯が生まれます。さらに、大人になってからも歯質は強いままになるので、虫歯菌に負けない強い歯を作ることができるようになるのです。

フッ素の活用（年齢別）について

4〜15歳ごろ

この頃、乳歯から永久歯へと歯が変わります。この時期にはしっかりフッ素塗布を行い、フッ素洗口液によるうがいも忘れないようにしましょう。また、歯科医院でのフッ素塗布も定期的（3ヶ月に1度程度）に受けると良いでしょう。

成人になると

日々の生活やさまざまな要因から、虫歯や歯周病になる恐れがあります。これまで以上に、フッ素うがいやフッ素入り歯磨き粉の活用、歯科医院への定期的な受診によって健康な口内環境を保つように心がけましょう。何気ない日々のフッ素塗布や活用が、将来的に健康な歯を一本でも多く残すことにつながります。

高齢になると

身体機能の衰えや、様々な機能低下によって口内が不潔になりやすい傾向にあります。これまでのフッ素塗布やうがいを続けて、口内環境に意識を向けておくと良いでしょう。

フッ素塗布の注意点

お口の健康を保つために重要なフッ素塗布ですが、以下のような注意点があります。

①塗布後（30分）は飲食しないこと

②歯科医院での塗布後も自宅での塗布は欠かさない（4歳以上）

③虫歯や歯周病など、お口の病気やトラブルを先に治すこと

④日々の塗布やうがい以外にも歯科医院での塗布は定期的に受ける

フッ素は、あくまでもお口の健康をサポートしてくれるものです。フッ素で歯磨きをすればOKと言うわけではありません。あくまでも、患者さんの日々のブラッシングなどが前提となります。

当院では、予防歯科の一環としてフッ素塗布をはじめとしたケアを行っています。アドバイスやご相談も受け付けていますので、お気軽にお尋ねください。

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