コラム
インプラント治療後のセルフケアとメインテナンスの大切さを知ろう
インプラントにした歯は、むし歯にはなりません。しかし、インプラントにした歯の周りにある歯茎が歯周病になることはあります。
そのため、インプラント治療をした後は、できるだけ歯周病にならないようにしっかりとセルフケアをし、歯科医院で定期的なメインテナンスを行う必要があります。
ここではインプラント治療後のセルフケア方法とメインテナンスについて解説します。
インプラントの歯周病とは?
インプラントの周囲に炎症が起きることを「インプラント周囲炎」と呼びます。
いわゆる歯周病のことで、しっかりとお手入れしていないと歯茎が腫れたり出血したりして炎症を起こします。
インプラント周囲炎は悪化するとインプラントが揺れやすくなり、最悪の場合インプラントを除去しなければなりません。
インプラントはチタンでできており、神経は通っていません。そのため、歯茎に感染が起こっても初期の場合は自覚症状がないのです。
そのため、自覚症状が出たときは時すでに遅し、というケースもあり得ます。
インプラントの歯周病を防ぐセルフケア
インプラントの歯周病を防ぐために、何より大事なのはセルフケアです。自分の歯と同じように、こまめに歯磨きをして汚れを除去しましょう。
① 隙間までしっかりと磨く
インプラントはチタン製であるため、天然の歯よりも隣の歯との隙間や歯茎との隙間ができやすいです。
隙間までしっかり磨くことを意識してください。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも使うとより効果的です。
② 粒子の洗い研磨剤の含まれる歯磨き粉は使用を避ける
使用する歯磨き粉は、粒子の大きさをチェックしましょう。粒子の洗い研磨剤が含まれている歯磨き粉を使用すると、インプラントと歯茎の間に入り込みやすく、炎症の原因になります。
また研磨剤がインプラント体やセラミックのかぶせ物を傷つける恐れがあるため、注意してください。
③ 柔らかい歯ブラシを使う
使用する歯ブラシは、柔らかいものをおすすめします。
硬い歯ブラシで磨くと刺激が強すぎて、インプラントの周囲の歯茎を傷める原因になりやすいです。
インプラント治療後のメインテナンスとは?
セルフケアとともに、大事なのは歯科医院でのメインテナンスです。
インプラント治療後のメインテナンスではさまざまなチェックを行います。
・かみ合わせ
・骨の吸収が起こっていないか
・ネジがゆるんでいないか
・かぶせ物の状態
・インプラント周囲炎が起こっていないか
・正しいお手入れができているか
これらがメインテナンスでのチェック項目です。
インプラントの歯周病であるインプラント周囲炎のチェックもメインテナンスでは行われます。
自分では気づかなかった変化でも、定期的にメインテナンスをしていれば早期発見ができるでしょう。
インプラント周囲炎が発生していても、早めに気づければ大きな問題にならず治療ができます。
また、インプラント周囲炎はまだ発生していなくても、なる可能性が高いかどうかも判断できます。
正しいお手入れができていない場合は、インプラント周囲炎予備軍と診断され、正しいお手入れ方法を指導してもらえるでしょう。
歯科医院では日ごろの歯磨きで落としきれていない汚れや歯石を落としてもらえるため、インプラント周囲炎の予防にも役立ちます。
正しいセルフケアとメインテナンスで良い状態を保とう
せっかくインプラント治療を受けたのだから、良い状態をできるだけ長く保ち続けたい…という願いは誰もが同じです。
正しいセルフケアと定期的なメインテナンスを行えば、インプラント周囲炎は予防できます。
歯科医院と話し合いながら、適切な頻度で通院して良い状態を保ちましょう。
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