コラム

今年一年お世話になりました。

昨日で仕事納め、無事今年最後の診療を終えることができました。

2019年は
アメリカ、ヒューストン研修
スウェーデン 、マルメ研修
山形県日吉歯科診療所でのOPセミナー
PHIJのカリオロジーセミナー
とスタッフみんなで学んだ一年でした。

また地域医療を行う上で当院の役割は何か、考える一年でもありました。


早く治療をしてほしい。治療だけでいいから。とよく言われます。

忙しい人には特に知ってほしいと思います。治療ばかり繰り返すだけでなく、歯は削られて寿命が縮まっていることを。まじめに歯医者に通っているほど、削られ、再治療を受け、抜歯を余儀なくされる現実があります。歯医者を転々と変える人はなおさらです。でもそのループからは抜け出せる可能性があります。


治療を受けるその疾患の原因、リスクは何でしょうか。治療のみを受けることは対症療法を行なっているだけなのです。


生涯自分の歯で食事を楽しめるためにも、いったん立ち止まり、現実を受け止めるところから始めてほしい。


建築で例えてみます。
治療は家の本体を建てるところと言えます。
まずは測量、地盤調査から始まるはずです。お口の中の調査はできているでしょうか?

次に地盤補強。家を建てた後に、地盤補強はしませんよね?地盤が緩ければ、たちまち家は崩れてしまいます。出血のない、炎症のない口腔内で治療が行えているでしょうか?

工期を減らすため(治療期間を減らすため)なのか、歯石取りと並行して治療が行われることもあるかもしれません。歯石取りの目的が歯周組織の炎症を取るためであれば、治療はできますが再発は目に見えています。地盤が緩いのと同じなのですから。

そこで当院は痛みのある歯の応急処置を終えると、まずは現時点でのご自身の口腔内の環境に向き合ってもらいます。歯科衛生士が地盤補強までを担当し、初期治療を行います。患者さん個々のむし歯、歯周病の原因を探り、予防プログラムを立案します。生活習慣の見直し、セルフケアの見直し、クリニックでは歯肉の中の歯石まで取り除き、炎症の除去に努めます。その後、再評価を行い改善されたかを確認します。やっと治療です。治療を終えるとメインテナンスに入ります。ここからが予防のスタート、もしくは再スタートです。

メインテナンスに通うと、早期発見早期治療ができて歯を長持ちさせられる?
そんな時代は終わりました。

治療を行う、ということは再発してませんか?「予め防ぐ」ことができていますか?

100%の予防は不可能ですから、治療が必要になることはもちろんあります。そのときの歯科医師の出番となりたいものです。歯科医師は治療の質を求められます。なので腕を磨く必要があるわけです。

コンビニエンスな歯科とのお付き合いも、時期によっては仕方ないかもしれませんが、自分の歯について知る時期を作ってほしいと思います。

開業して33年。老後に後悔する患者さんを多く見てきた当院としましては、可能な限り早く当院を訪れてほしいと思います。

そんな中、当院でのインプラントの埋入は100本を超えました。ブリッジや義歯では、周りの歯を削ったり、負担をかけることになります。インプラントはそれを回避することができることで重宝されています。
義歯で悩んでいる方、自分の歯を守りたい方、お気軽に相談に来てください。


さて極論、むし歯と歯周病は生活習慣病と言えます。歯磨き、食生活、フッ素の使用、歯科医院へのメインテナンス。
三つ子の魂、百までと言われます。3歳までのミュータンス菌、細菌感染の予防と砂糖を極力減らした食育の徹底。ここから始めていこうと思います。

そんな思いを胸に、来年はセミナールーム併設と院内改装を行います。

 


徒然なるまま長々と書いてしまいました。

文章も説明も下手で読みにくかったと思いますが、読んでいただいてありがとうございます。

自分たちにできることをやるだけ。新たなステージに立ち、スタッフ一同邁進していく所存です。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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