コラム
倒れている歯があるとしたら(矯正学術講演会に参加)
当院は矯正の専門医に月に1回、診察に来ていただき、連携を取っています。補綴分野は院長が、外科分野は副院長が、それぞれ他分野からの視点から難症例には対応するよう努めています。
本日は矯正歯科医会におじゃまし、あるべき歯科医療の姿、インターディシプリナリーアプローチを学ぶべく、副院長が学術講演会に参加してきました。
歯科医師サイドでいうと、
自分の専門分野ではないから、と知識を増やさず、丸投げする。もしくは自分で治療し、専門知識のある人には簡単な症例でも、難症例にしてしまう、そんな経験があるのではないでしょうか。
患者さんサイドで考えてみます。
歯を抜いたとしましょう。歯を抜くと、その後どんな変化があるかご存知ですか?
通常、抜いた後は、欠損補綴としてインプラント・ブリッジ・入れ歯をします。しなかった場合どうなるか?周りの歯はそのスペースを埋めようと動き始めます。後ろの歯は前に倒れてき、反対の歯は伸びてきます。時間が経てば経つほど、この移動は大きく、その後に欠損補綴(インプラント・ブリッジ・入れ歯)をしようとすると、かなり悪条件になり、周りの歯へダメージを与えてしまいます。
いろんな条件・環境で、抜歯後すぐに欠損補綴ができなかったとしたら、
歯の移動が起こったあとに歯医者へ行き、無理やりの治療を受けるとする。口腔内の崩壊の始まりです。
もし倒れた歯があるとしたら、もし伸びてしまった歯があるとしたら、矯正治療を受けることも検討してはどうでしょうか?場合によっては、全顎的に治療を受ける必要がある場合もありますが、部分的な矯正のみで済む場合もあります。目先だけの治療を受けることをせず、ぜひご自身の歯で生涯食べらられるようにベストの治療を受けていただきたいと思います。
また当院は、他職種間(受付、歯科助手、衛生士、歯科医師)での情報交換を適宜行っており、知識のブラッシュアップを行っています。